祖母に続いて入選

文化・芸能

[ 2020年 12月 25日 金曜日 15時00分 ]

 宮内庁は25日付で、来年1月15日に皇居で開かれる「歌会始の儀」の入選者10人を発表した。「実」を題に、国内外から応募のあった1万3657首を選考。飯田下伊那地域では飯田市上郷黒田の会社員、木下玲奈さん(24)が選ばれ、2015年の歌会始に入選した祖母の瑜美子さん(78)と会見して喜びを語った。

 木下さんは、近所に住む瑜美子さんが作歌する姿を見て「面白そう」と感じ、小学2年から歌作りに取り組むようになった。高校3年まで、瑜美子さんが指導する地元の上郷歌会で活動。本社主催の南信州短歌大会で特選に選ばれるなど、各地のコンクールで活躍した。

 瑜美子さんに勧められて歌会始に詠進し、3回目。大学時代、小学校での教育実習で子どもからかけられた言葉に対して感じたことを、歌で表現した。

 木下さんは「知らせを聞いた時はまさかという感じで、信じられない気持ちだった。祖母と同じ(式典の)空間に行けるのは感慨深い」と述べた。

 木下さんを指導してきた瑜美子さんは「自分を見て歌を始めてくれてうれしい。嫌になってはいけないと柔らかく言ってきたつもりだったが、本人に言わせると厳しかったみたい。今回入選した歌は素直でいいと思ったが、入選するとは思わずびっくり」と語った。

 過去10年間で、市内からの入選は小林勝人さん(12年)、瑜美子さん(15年)、木内かず子さん(16年)、塩沢信子さん(18年)に続いて5人目。

 05年から、本社主催の南信州短歌教室講師を務める瑜美子さんは「飯田で入選が続いているのはうれしいこと。歌会などでは、仲間との交流を楽しんでもらうことを大切にしている。歌作りは厳しいばかりでなく、その楽しさを知ってもらいたい」とした。

 木下さんは普段、日常で見かけた気になる光景についてスマートフォンに記録しておき、後で歌作りの素材にすることが多いという。

 「歌ができた時にこれでいいと思っても、声に出して読んでみると響きが悪かったり、助詞が変だったりする」とし、できた歌を繰り返し見直すことを大切にしている。

 「自分の詠みたいことが適格に表現でき、他の人が自分の歌を読んだ時にその情景が浮かぶものを作れた時は、喜びを感じる。これからも肩に力を入れ過ぎず、歌を続けていきたい」と話していた。

◎写真説明:木下さんと祖母の瑜美子さんが会見

  

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