飯田下伊那地域の茶道3流派が一堂に会する「飯田創造館茶会」(県飯田創造館、3流派主催)が27日、飯田市小伝馬町の県飯田創造館で開かれた。多くの茶人や愛好者らが訪れ、裏千家、大日本茶道学会、表千家の各流派によるもてなしを楽しんだ。
茶道文化の普及と地元の茶人の交流、流派間の研さんなどを目的に開き、27回目。異なる流派が一堂に会する機会として定着し、裏千家飯田地域と大日本茶道学会飯田支部、表千家飯田地区の3流派でつくる実行委員会が開催している。
この日は開会前から多くの人が来場し、待合で準備を整えた。はじめに同館の館長があいさつ。2020年の東京オリンピック開催決定のキーワードとなった「おもてなし」について言及し「きょうは流派の垣根を越え、それぞれのおもてなしでお客様を楽しませてもらえれば」と語った。
ことしは表千家が立札、大日本茶道学会が南方、裏千家が広間の各席を担当した。陶の花入にシュウメイギクを可憐に生けたり、宗全籠にリンドウやツワブキ、ナデシコといった秋の花々をとりあわせて飾ったり。紅葉の美しさをイメージした菓子など、季節に合わせた和菓子や茶道具などが用意された。
客は各席を順に回り、供された一椀を堪能。心のこもったもてなしを楽しんでいた。