阿南町新野の霜月祭りが13日、同地区の伊豆神社で開かれた。拝殿中央の大釜で湯を煮えたぎらせ、取り囲んで舞を奉納する湯立神楽。神事の後には釜の湯が振る舞われ、氏子住民らが地域の平穏や無病息災、万物の再生などを祈った。
太鼓を打ち鳴らして歌を唱える儀式で神々を迎えた。刀と鈴を手にした4人が、笛や太鼓に合わせて釜の周りを激しく跳びまわる「金山の舞」を奉納。神官が笹を束ねた「湯たぶさ」で湯を払い四方を清めると、湯たぶさを手にした4人が再び激しく舞う「湯たぶさの舞」を繰り広げた。
笛や太鼓の軽快な音色に乗った勢いある舞に、詰め掛けた50人余の参列者たちが大きな拍手を送っていた。
江戸時代から300年以上続くとされる伝統行事。かつては禰宜(ねぎ)らによって各家庭で行われていたが、現在は地区内の2神社で開かれている。15日は諏訪神社でも行われる。
◎写真説明:「湯たぶさの舞」の奉納(伊豆神社)