第12回南信州獅子舞フェスティバル(実行委員会主催)が20日、飯田市の中心市街地で開かれた。青空の下、獅子舞24、太鼓2団体が出演し、6カ所の演舞ポイントで舞や演奏を披露。飯田下伊那特有の巨大な屋台獅子が集結し、魅力を発信した。
各演舞ポイントでは観衆がつくる輪の中で、各団体が獅子舞を披露。宇天王や天狗が起こして獅子を導いたり、神楽に合わせてキツネが踊ったりと、それぞれが継承する多彩な芸能で沸かせた。
9年ぶりに登場した上黒田獅子舞保存会は、伊勢流の神楽獅子舞を優雅に舞った。伝統芸能とポップカルチャーを融合させた「南信州天昇オロチ」は昨年に続いて登場し、新たな風を吹かせた。
保存活動に加わる子どもたちの活躍も光った。小獅子を舞わせたり、太鼓や笛を響かせたり。段ボールなどで作った創作獅子をお披露目する姿もあった。
見学の子どもたちは獅子に頭をかんでもらい、鬼に追われると泣き叫んだ。
同市上郷から家族4人で足を運んだ飯田仏教保育園の園児(6)は「目の前で見ると獅子はとても大きかった」と話した。
戸崎敬実行委員長は「台風被災地に力を届けられるよう、各保存会が趣向を凝らし、元気よく発信できた。来年も多くの団体とともに開きたい」と話していた。
◎写真説明:個性的な舞が観衆を魅了