三遠南信地域の8信用金庫は18日、第15回三遠南信しんきんサミット(南信州新聞社など後援)を駒ケ根市上穂栄町の赤穂公民館ホールで開いた。講演会をハイブリッド開催したほか、三遠南信の魅力再発見につながる観光動画・物産販売サイトを公開した。
信州大学特任教授で法学博士の山口真由さんによる講演「岐路に立つ日本―この先、日本が向かうべき道」を聞いたほか、愛知大学三遠南信地域連携研究センター長の戸田敏行さんが三遠南信地域について解説した。
このうち戸田さんは三遠南信道の工事状況、企業間取引の拡大や三河港を使った輸出が期待される全通後の姿、リニア中央新幹線の開業が東海道新幹線の沿線にもたらす影響などについて語った。
リニア関連では、東海道新幹線で停車駅が最も少ない「のぞみ」の利用者がリニアに移ることにより「(それに次ぐ)ひかりとこだま(各駅停車)のダイヤに自由度が出てくる。リニアと東海道新幹線は関連性の深いものとして捉えるべき」と指摘した。
岸田文雄首相が1月4日の会見で、夏をめどにリニア開業後の東海道新幹線の停車頻度について「一定の取りまとめを行う」と発言したことにも触れ「東海道新幹線の沿線にもビジョンが必要になる」と述べた。
ネットショッピングが楽しめる「ご当地逸品セレクション」では三遠南信60店の海と山の幸、工芸品が買える。観光動画コンテンツでは各地域の魅力を紹介している。
動画視聴後、クイズに答えると抽選でプレゼントが当たる。サイトの公開は8月1日まで。
しんきんサミットは東三河と遠州、南信州で持ち回り開催している。今回は初めて上伊那地域で開き、アルプス中央信用金庫が幹事金庫を務めた。
◎写真説明:海と山の幸が買えるサイトも公開