天龍村が買い物拠点施設に位置付けるJR平岡駅前のミニスーパー「満島屋」と、単身者向け村営住宅「コーポあさぎり」(6戸)の竣工式が25日、現地で開かれた。移動手段のない高齢者の買い物支援や商店存続による利便性の確保、村内経済の活性化などの役割を担い、満島屋は27日午前10時から営業を開始する。
昨年8月から建設工事が進められていた。鉄骨造(一部木造)2階建ての複合施設で、1階に満島屋、2階に村営住宅を整備した。
満島屋は、生鮮食料品、冷凍品、飲料、日用品、地元産農産物などを扱い、セルフレジと店員対応の2つのレジを設置。コインランドリーやイートイン・交流スペース、イベント時に活用できる全天候ふれあいスペースなども併設した。
運営は阿南町の阿南ショッピングセンター協業組合が新たに法人化した「ナピカランド」(町田清隆社長、天龍村)が村の指定管理者指定を受けて担う。町田社長は「無事に竣工を迎えることができてうれしいが、喜んでばかりはいられない。営業をしっかりと続けていくことができるよう、精いっぱい努力する。村民にも協力をお願いしたい」と話した。
満島屋の営業時間は午前8時~午後6時。定休日は水曜。水曜が祝日の場合は営業する。
村営住宅の整備は、村内に不足する単身者用の住宅を確保することで、移住定住を推進する狙い。誰もが立ち寄りやすい場所とし、村民と移住者の交流促進も狙う。
永嶺誠一村長は「多くの人に利用していただけるよう、送迎バスや移動販売車の導入なども計画している。商店街の活性化に寄与するとともに移住者の受け皿となり、村全体を元気にする拠点となるよう努めていく」と力を込めた。
総事業費は3億1184万円。地方創生拠点整備交付金や過疎対策事業債などを財源にあてた。一般財源は7747万円。
◎写真説明:平岡駅前施設の竣工式