ロシアの軍事侵攻に伴い高森町で避難生活を送るウクライナ人の女性4人が、8月1日から豊丘村の道の駅「南信州とよおかマルシェ」で、母国の家庭料理、ボルシチとピロシキのキッチンカー販売を開始する。避難後初めてとなる仕事にパリツカ・ユリアさんは「不安もあるが、仕事ができることがうれしい。期待に応えられるよう頑張りたい」と意気込む。
空手道禅道会と連携して避難民の支援に取り組む高森町のリフォーム業「エース・リフォーム」が、就労意欲を持つ4人をパート社員として雇用し、キッチンカーでの販売を企画した。禅道会の小沢隆首席師範は「以前避難民らと『ウクライナの料理を提供するような仕事ができたらいい』といった話をしていたが、今回実現することができありがたい」と話した。
販売するピロシキとボルシチは、とよおかマルシェのスタッフが調理する。28日には4人とスタッフがピロシキの試作やボルシチの試食を行い、味や具材について意見を交わした。
同所での販売は14日までで、時間は午前10時~午後5時。売り切れ次第終了となる。3、10日は休み。価格はピロシキ、ボルシチ、コーヒーのセットで1000円(税込)。材料費などを除いた売上はウクライナへの支援に充てる。
スタシウク・ディナさんは「ウクライナの料理を日本で広めるのは素敵なアイデア。一人でも多くの人に食べてもらいたい」と期待する。
◎写真説明:ピロシキを試作する避難民ら