タケノコの産地として知られる豊丘村河野の観光農園2園で、タケノコ狩りの受け入れが始まった。21日は午前中から多くの観光客が訪れ、竹林内のあちらこちらに顔を出したタケノコを掘り起こした。
河野には「経竹園」と「天井山」の2園があり、飯田下伊那地域が北限とされる孟宗竹を収穫できる。このうち、経竹園は荒廃した梅畑を整備し、2005年に観光農園を開園した。
竹林の広さは100アールほどあり、住民有志5人が間伐などの作業を行って管理。シーズン中は1トンほどのタケノコを収穫できる。
上伊那郡辰野町から家族3人で訪れた男性(72)は巨大なタケノコを時間をかけて掘り起こし、「食べるのも楽しいが掘るのも楽しい」と笑顔。「来るのは3回目だが、掘るのはなかなか難しい。大きなタケノコが採れてよかった」と話した。
同園代表の久保田弘司さん(76)によると、今年は10日ごろからタケノコが地表に出始めた。ここ数日の朝の冷え込みで生育は例年より5日ほど遅いが、「今週末から来週末にかけて気温が上昇するのでどんどん伸びてくるのではないか」とみている。
タケノコ狩りは、午前9時、10時、11時、午後1時半の1日4回。3日前までの予約が必要で、1キロ450円で持ち帰ることができる。久保田さんは「みそ汁やたけのこご飯、煮物などどう調理してもおいしい。多くの人に足を運んでもらえれば」と呼び掛けている。
問い合わせは村観光協会(電話0265・49・3395)へ。
◎写真説明:タケノコを掘る観光客(経竹園)