天龍ライン遊舟(半崎信弘社長)は27日、飯田市龍江の天龍峡温泉港で安全祈願祭と川開きを開いた。泰阜中学校を卒業する3年生が招待され、シーズンの始まりとなる川下りを楽しんだ。4月から1日4便の通常運航が始まる。
安全祈願祭は3月中旬を予定していたが、新型コロナ感染拡大の影響で延期し、同社従業員のみで実施した。神職が祝詞を奏上し、お神酒で川を清め、1年の安全な運航を祈願した。
泰阜中学校の卒業生が「天竜ライン下り」の幕が張られた舟に乗り込み出航。ガイドから十勝や四季の移り変わりなどの話を聞きながら、舟から見える峡谷の景色を楽しんだ。神職も乗船し、先頭に立って航路をお祓いした。唐笠港では魚龍観音の供養祭も行われた。
天竜ライン下りは、天龍峡温泉港から泰阜村の唐笠港までの約10キロを40~50分かけて下る。ゆったりとした流れの中、天龍峡の十勝や渓谷の四季折々の自然を観賞できるのが魅力だ。
3月で1日2便の冬季運航が終了し、4月1日から1日4便の通常運行がスタートする。
半崎社長は「祈願祭をしたことで気が引き締まった。お客さまに楽しんでいただけるよう安全第一で運航していきたい」とし、「これから桜も咲き、新緑も始まる。名勝の自然を見ながら、舟の旅で癒やしを感じてほしい」と呼び掛けた。
◎写真説明:泰阜中卒業生の前で投網を披露(小山光弘さん撮影)