飯田市本町のトップヒルズ本町1階のキラヤ本町店跡に今月20日、コミュニティースーパー「なみきマーケット」がオープンする。土産品のマツザワ(松澤徹社長、本社高森町)が運営し、生鮮食料品を含む食品を中心に販売するほか、購入品を味わうフードコート、観光ステーションなどの機能も果たす。
旧生花店、旧商業市街地活性課を含む計854平方メートルを10年契約で借り、キラヤ跡では鮮魚と野菜、肉、惣菜のほか、加工品や乾物などの生活に必要な各種食品、土産品も販売する。
鮮魚はマツザワの飲食事業部「ガルボ」が担い、野菜と肉、惣菜は地元の起業家などがそれぞれ担当する。
生花店跡は催事スペースとし、飯田では入手しにくい有名スーパーの商品や沖縄・北海道などの物産を月替わりで販売。旧商業市街地活性課は食肉部門で利用する。
カフェ跡も追って整備し、住民の憩いのスペースとして一体的に使えるよう検討している。
営業時間は午前7時から午後7時、定休日は木曜。20日は午前9時にオープンし、マグロの解体ショーとシードルで盛大に祝う。
10日に開いた会見で松澤社長は、ビルを運営する飯田まちづくりカンパニーの株主を20年務め、りんご並木の活性化にも関わってきた経緯から、出店を決めたと説明。「かつてここにあった魚市場を復活させ、地域の皆さんと連携してにぎわいをつくりたい」と抱負を語った。
飯田まちづくりカンパニーの原勉社長も“城下町の台所”の復活を喜び「飯伊に住む人と訪れる人に利用され、りんご並木も一緒に変えてくれると思う」と期待を語った。
スーパー存続の署名運動を展開した橋南まちづくり委員会の竹内文隆会長は「料亭の閉店やスーパーの撤退で地域の将来に不安を感じていたので、うれしい限り。地域を挙げて応援したい」と話した。
◎写真説明:会見で抱負を語る松澤社長(右)