飯田市伊豆木の多文化共生子どもサポート団体「感環自然村」と、阿智村清内路のパン店「耕紡工房」は18日、同市伊豆木でパンのドライブスルー販売をした。コロナ禍で出掛けられない母親のためにと初めて企画。購入希望者は事前にパンを注文し、屋外で車に乗ったまま商品を受け取った。
乳幼児と保護者が遊び交流する「つどいの広場」を開いている「KANKANリトルジャイアント」が企画。育児中の母親が密を避け安心して買い物ができるようにとドライブスルー方式を考えた。
耕紡工房は信州産小麦や清内路の一番清水を使った天然酵母のパンを提供しており、「体に良くおいしいものを子どもたちに食べてもらおう」と同店に協力を依頼した。
事前注文とし、つどいの広場からSNSを使って受け付けた。パンはカンパーニュやあんバタサンドなど9種類を用意。お得なセットも販売した。数日間の受け付けだったが32組の家族から注文があり、中には数千円購入する人もいたという。
三穂自治振興センター近くの屋外に受け渡し場所を設け、約1時間をかけて販売。注文者は車で乗りつけ、車内でパンとカーネーションを受け取った。子ども2人と一緒に訪れた飯田市の宮島美希さん(30)は「なかなか遠くに出掛けてパンを買いに行くことがなく、良い機会だと思って利用した。子どもを連れていると店内に入るのが難しく、すぐ受け取れるのでありがたい」と話した。
耕紡工房店主の二川泰明さん(42)は「スムーズに売ることができた。新規のお客さんにも買ってもらい、店や商品を知ってもらえた」と喜び、企画した一人の殿倉健一さん(38)は「屋外なら他の催しも開ける。今後も子育て中のお母さんのため、できることを考えていきたい」と話した。
◎写真説明:ドライブスルー方式でパンを販売