飯田卸売商業協同組合(別所弘司理事長)は9日、飯田卸団地の開設50周年記念式典を飯田市内で開いた。関係者23人で半世紀の歩みを振り返り、これからの変化対応と発展に向けて団結を誓い合った。
同組合は高度経済成長や中央道の建設による交通革命、流通革命に対応するため、市街地に散在していた卸売業者で1968(昭和43)年に設立。郊外に移転して集団化し、共同で問屋機能の近代化を図ろうと松尾への団地建設を決めた。
飯田卸団地は3年後の71年に開設されて以来、地元の中核的流通拠点としての役割を果たしてきた。
記念式典は新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、組合員のみで開催。卸団地の開設と同時に入社し、組合の第10代理事長も務めた戸田屋会長の外松豊さん(77)が記念講演の講師を務めた。
別所理事長はあいさつの中で「変化に対応しながら地域経済の発展に大きく寄与してきた」と半世紀を回顧。「これからはさらに変化が激しくなるが、三遠南信道やリニア中央新幹線を生かすためにも一層団結し、さらなる発展を目指したい」と述べた。
外松さんは、紆余曲折を経て現在に至る団地と組合の足跡、開設当初の忘れられたエピソード、歴代理事長の努力、組合の顔ぶれと取引先の変化などを克明に語ると「かつてない変化が始まろうとしており、卸団地には柔軟な変化が求められている。強みを生かし、変革をチャンスと捉えよう」と呼び掛けた。
◎写真説明:半世紀の歩みを振り返った