【飯田市・下伊那】飼料価格の高騰が酪農家の経営圧迫「ボディーブローのように効いてきた」

南信州経済

[ 2022年 6月 18日 土曜日 14時40分 ]

 ウクライナ情勢や円安などの影響による飼料価格の高騰が、酪農家の経営を圧迫している。飯田下伊那地域では規模の大きい酪農家にも影響が及び、経営者を悩ませている。

 飯田市上郷黒田で肉用牛87頭を飼育する小原繁さん(60)によると、以前は1トン4万円程度だった餌代は現在、6~7万円に上昇。30~40%の値上がりは「ボディーブローのように効いてきた」と話す。

 小原さんは1989年に現在の牛舎を取得し、先進的な設備を導入した経営を展開。この2年で牛の監視設備、車両など2000万円を投資するなど、積極的な営農を続けてきた。

 その小原さんにも餌代高騰の影響は大きく「ウクライナ以前から農薬、餌など、買うものみんな上がっている」という。コスト上昇の一方、肥育した牛の競り値は若干下がって収入は減っており、「手取りが少なくなると負の連鎖が始まる。このままだと素牛を買う予算にも影響が出る」と懸念する。

 南信州の牛肉は京都などの県外でも高い評価を得ているが、肥育農家は減少傾向にあり、市は素牛購入費を補助する支援を2年間続けている。

◇   ◇

 牛乳の消費量は減っているが、乳用牛の飼料代も高騰している。

 乳用牛120頭を育てる市内の農家は「コストだけがかかっている」と苦しい状況を吐露。経営規模は飯田市内では最大級だが、餌の自給までは手が回らないため、牧草は豪州やカナダ、トウモロコシなどは穀物地帯のウクライナからの輸入に頼っている。 

 牧草やわらには補填がなく「家族経営の小規模農家を助けてくれる仕組みがあれば…」と話し、状況の改善を願っている。

◎写真説明:餌を食べる肉用牛

  

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