町内のテークアウト利用を促進しようと高森町は3日、町内飲食店の弁当を割安価格で販売する「応援弁当マーケット」を開始した。販売所の町福祉センターには各店舗から弁当が持ち込まれ、訪れた町民が次々と買い求めていた。26日までの平日に実施する。
町が飲食店から弁当1個を800円(税込)で仕入れ、1個500円(税込)で販売する事業。町内15店舗が参加し、毎日10店舗から各10個ずつを仕入れ、計100個を販売する予定。
初日は、午前9時からの事前受付に町内16事業所から100個を超える注文が寄せられた。110個までで受け付けを終了し、参加店舗に急きょ追加分を発注した。
販売会場に持ち込まれた弁当は、タクシー会社とともに仕分けて注文のあった事業所に配達。自前で原材料などの表示ができない店舗には、町側が表示シールの作成に協力した。
一般町民向けには、会場内で追加分の弁当を販売。数は少なかったものの、訪れた町民が買い求め、午前11時ごろまでに完売した。
事業に参加した美佐登の桑名守さん(55)は「忘・新年会などの会合が一切なくなり大変な状況が続いている。金銭的な面もあるが、働くことが生きがいになる。弁当を通じて、店に来られないお客さんにも頑張っていることを伝えたい」と話した。
壬生照玄町長は「予想以上に多くの事業所、町民から協力的な注文があった。各店舗からも内容の良いものを出してもらっている。頑張っている店を知ってもらい、直接の注文や利用につなげてもらいたい」と話した。
町は弁当販売の他、町内全約4500世帯に2000円分(200円券10枚)のテークアウトや出前用の割引券を配布する。500円ごとに1枚(200円分)を利用可能で店内飲食は対象外。参加30店舗を掲載したチラシとともに近く全世帯に配布する。
◎写真説明:飲食店支援で町が弁当販売(高森町で)