飯田市農業振興センターは16日、同市北方のJAみなみ信州伊賀良支所で市田柿の収穫・加工作業講習会を開いた。迫る収穫期を前に、農家を手伝い収穫や加工作業に携わる50人余が参加し、実技を交えて作業工程や注意点などを学んだ。
農家の高齢化に伴う労働力不足を補うため、広く一般に作業方法を指導する講習会。県南信州農業農村支援センターとJAみなみ信州が講師を務めた。
講習では、収穫から出荷までの全工程を確認。参加者らは作業時の服装や心構えなど衛生管理をはじめ、適期収穫の目安と重要性、枝を傷つけない収穫方法、皮むき機使用時の注意、渋みを残さないための対策など、工程一つ一つに理解を深めた。
JAによると、今年の柿の生育は例年並みで、昨年見られた大玉傾向はないという。今後の天候によるものの、標高400メートル帯で26日ごろからの収穫を見込む。
市のセンターは「高齢化に伴い収穫量を減らす農家も増えてきている。市田柿の作業工程を広く知ってもらい、手伝いを頼んだり、応じたりしやすい環境をつくり、労働力と収穫量の確保につなげたい」とした。
◎写真説明:市田柿の作業講習会