阿智村駒場の阿智川に架かる中之橋の開通式が26日、現地で開かれた。阿智中学校吹奏楽部の演奏に続いて、神事やテープカット、渡り初めなどの儀式を行い、地域の橋の完成を祝った。
開通式で熊谷秀樹村長は「待望久しい新たな中之橋の開通に大きな喜びを感じる。これからも生活の橋、観光の橋として多くの皆に親しまれることを」と式辞を述べた。
高坂和男村議長は「旧橋は伊勢湾台風など幾多の災害に耐え、村民の生活を守ってきた。新橋が利便性を確保し、地域の心の架け橋となることを」と祝った。
旧中之橋は1932(昭和7)年に当時珍しいコンクリートの橋として建設された。2011年の調査で緊急に対策が必要だと判断され、翌年から新橋建設へ用地測量、設計を開始。この日までに取り付け道路も完成し、同日供用開始された。
長さ61メートル幅9・25メートルで2車線の車道と下流側に歩道を設けた。親柱には中之橋を詠んだ「阿智かるた」の句と熊谷元一さんの童画が刻まれた。
総事業費は約5億4000万円で65%の国庫補助を受けた。旧橋は10月ごろから取り壊し工事に入る。29日の夏まつりでは新橋と旧橋がともに花火観覧席となる。