青い花を咲かせる通称「ヒマラヤの青いケシ」が、大鹿村大池高原(標高1500メートル)にある中村元夫さん(76)の農園で見頃を迎えている。昨夏の高温や冬の少雪で「例年にない不作」(中村さん)ながらも、関東や中京方面など遠方からの花見客でにぎわっている。
20アールほどの畑には、直径10センチほどの大きな青い花が咲き乱れる。今年は昨年より1週間ほど遅く8日からオープン。7月初旬ごろまで楽しめそうだ。
青い花はヒマラヤ原産のメコノプシス。高温や乾燥に弱いなど栽培が難しく「幻の花」といわれる。中村さんが苦労して5000株以上に増やし、見頃の1カ月間に約1万2000人が訪れるまでになった。
東京都から訪れた男性(83)は「写真を撮ろうと朝3時に家を出てきた。花も景色も素晴らしい。大池のクリンソウも見ていきたい」と語った。
昨年夏の高温と乾燥で新たに植えた苗2000株がほぼ全滅。冬には積雪がなく地面が凍結したため、株数は例年の半分程度になった。中村さんは「25年やっているがこんなことは初めて。温暖化の影響だろうか」と話した。開園時間は午前8時から午後5時まで。入園料500円。
◎写真説明:大池高原で咲く青いケシ