飯田下伊那各地の果樹園で、摘果作業が始まっている。12日、標高約750メートルにある下條村睦沢の清水隆夫さん(42)方のナシ畑では「南水」を摘果。家族3人で不要な実を摘み取り、傷がなく形の良い果実の成長を促した。
清水さん方では1972(昭和47)年に果樹栽培をスタート。現在は標高600~750、メートルにある約150アールのほ場でナシやリンゴを栽培している。
今年の摘果はほぼ例年並みの10日から始め、標高や品種に応じて順次作業を進めている。先月25日の遅霜による被害が若干見られるといい、「収量が落ちるかもしれない」と懸念。今後は災害などの被害を受けることなく順調に生育し、9月下旬の収穫期を無事迎えられるよう願っていた。
JAみなみ信州営農部によると、今年の果樹の生育は、春先に暖かい日が続き例年よりも早まると見られていたが、4月に入り気温の低い日が続いたことで、ほぼ例年並みに近づいているという。
また、4月には11、15、25日に霜による被害を確認。「摘果の段階で被害の全容が見えてくる」とし、注視している。
◎写真説明:ナシの摘果作業(下條村)