特産品・市田柿の収穫、加工が最盛期

南信州経済

[ 2019年 11月 5日 火曜日 15時31分 ]

 飯田下伊那地域の特産品「市田柿」の収穫、加工作業が最盛期を迎え、各農家に秋の風物詩「柿すだれ」の風景が広がり始めた。JAみなみ信州営農部柿課の原田幸浩課長(56)によると、収穫時期は例年より1週間ほど遅れているものの、玉伸びは良好。「柿の実入りが良く、干し上げは品質の高い市田柿の生産が期待できそう」とした。

 約25アールのほ場で栽培する、飯田市上郷黒田の井坪功さん(74)方では、例年よりも1週間から10日ほど遅く、1日に収穫、2日に皮むきを開始した。9月から気温の高い日が続いたことで、玉伸びが例年以上に良くなる一方で、成熟が進まずに収穫期が遅れた。

 井坪さんは「よりおいしい市田柿を楽しんでもらうためにも、適熟での収穫を心掛けている」といい、糖度計を用いて20度を基準に収穫。「この1週間で朝晩の気温が下がり、ぐっと糖度も色付きも増した。質の高い市田柿を提供できるよう、出荷までしっかりと管理していきたい」と力を込めた。

 JAによると、収穫、柿むきの最盛期は10日頃まで。一部標高の高い所では、20日頃まで行われる。柿むきから約1カ月で出荷が始まり、12月下旬に出荷の最盛期を迎える。

 JA柿部会員数は約1800戸で栽培面積は約260ヘクタール。本年度は、干し柿生産量約1200トン、販売額約25億円を見込む。昨年度は約1080トン、販売額約22億円だった。

 市田柿は2016年7月、県内で初めて国の地理的表示(GI)保護制度に登録された。

 柿部会は3月に第48回日本農業賞集団組織の部で大賞を受賞し、今月14日に行われる第58回農林水産祭では内閣総理大臣賞を受賞。市田柿の生産と加工に対する地域一丸となった取り組み、ブランド力向上への挑戦が、全国的にも高い評価を得ている。

◎写真説明:柿をつるす井坪さん

  

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