「土用の丑の日」の21日、うな重やウナギの蒲焼きを扱う料理店、スーパーの特設コーナーがにぎわった。
このうち飯田市知久町の老舗「丸井亭料理店」では多くの予約注文や来店客に対応しようと、同店で44年蒲焼きを担当している大澤孝則さん(62)が炭火でウナギを焼き、たれに浸してまた焼く作業を繰り返した。
昨年はウナギの稚魚「シラスウナギ」の漁獲量が過去最低を記録し、出荷価格が高騰したが、今年はその4・6倍となる17・1トンが獲れた影響で、量販店を中心に昨年より手の届きやすい価格で売られている。
丸井亭社長の小木曽秀和さん(44)によると、活鰻(かつまん)(生きたウナギ)にまではまだその影響が及んでいないが、豊漁という朗報を追い風に10日ほど前から多くの注文や来店に対応している。
小木曽さんは「以前から今日の食事を楽しみにしていてくださるお客さんのため、良いものをお渡しできるよう頑張りたい。ウナギは免疫力アップにとてもいい食材。今年は新型コロナウイルス対策としても食べてもらえたら」と話し、焼きたての蒲焼きに包丁を入れていた。
◎写真説明:炭火でウナギを焼く職人(丸井亭で)