阿智村でこのほど、本格タイ料理の宅配弁当「タイランチデリバリー」が始まった。一人で切り盛りするのは、駒場の石原歩さん(37)。「細く長くやっていきたい。料理を通じてタイに親しみを持ってもらいたい」と話す。
群馬県出身の石原さんは、母親がタイ出身。幼いころからタイ料理を味わい、タイ・チェンマイの祖父母の家にも頻繁に足を運んで料理を教わった。昨年、いしはら塗装工業の石原伸作さん(39)との再婚を機に阿智村へやってきた。
当初は外へ働きに出ることも考えたが「子どもたちを自宅で迎えたい」と起業を思い立った。伸作さんが自宅1階に厨房を自作し、看板を手作りするなど全面的に支援。17日から、村内と飯田市内の天竜川以西を対象に営業を始めた。
主力メニューは、ガパオライスとグリーンカレー。ガパオライスは、ガパオという野菜とひき肉などを炒めた料理で幅広い層に親しまれる。グリーンカレーは、タイ料理好き客などから人気を集める。
「多くの方の協力で順調なスタートができた」と石原さん。「パクチーなどが苦手な人もいるかもしれないけれど、タイにもいろんな料理がある。ぜひ一度味わってみて」と呼び掛けている。
多い日は1日40食ほどを調理し、配達まで全て一人で行っている。25日からは新たに日替わりメニューも加わる。前日までに予約が必要。問い合わせは同所(電話0265・49・0625)へ。
◎写真説明:石原さんとガパオライス弁当