松川町大島に竣工(しゅんこう)したJAみなみ信州の北部果実選果場で29日、モモの選果がスタートした。春先の低温や今月上旬の高温干ばつで生育が1週間遅れているものの、糖度が高く品質は上々。盆前にピークを迎え、その後、ナシやリンゴへとリレーする。
初選果となったこの日は、豊丘村と高森町の生産者5軒が主力のアカツキと白鳳、計500キロを搬入。選果員が目視で外観をチェックし、ラインを流れるトレーに載せると、ベルトコンベアが最新鋭の光センサーに運んで糖度や熟度を調べて等級別に選別した。
JAによると、今シーズンは春先の低温で生育や干ばつによる玉伸びの遅れで、初出荷は平年より1週間ほど遅いという。このところの高温により糖度は伸びていて、味を保証する最優秀等級「太鼓判」に選別される果実が多くなっている。
モモの出荷は盆前にピークを迎え、同選果場では中京圏に向けて最大1日あたり1万ケース(1ケース5キロ)を出荷する。
盆過ぎまでの今期、同JAは飯伊全体で約1150トンの出荷を見込んでいる。
新選果場は松川、高森町、豊丘村にあった4つの選果場を旧まつかわ西選果場に統合し、施設内の選果機を更新して運用を開始。初選果となったこの日は、作業員が体制確認を進め、出荷期本番に備えた。
同選果場では盆前にナシの幸水、盆すぎにリンゴのつがるの出荷が始まる。