JR東海がリニア環境影響評価準備書発表

リニア中央新幹線

[ 2013年 9月 19日 木曜日 9時20分 ]

 JR東海は18日、2027年の開業を目指すリニア中央新幹線(東京―名古屋間)の環境アセスメントの結果案を記した環境影響評価準備書を発表した。県内駅は飯田市座光寺の恒川(ごんが)遺跡群を南に避け、同市上郷飯沼に設置する計画。風越山の水源域も南側に回避する。20日に公告し、沿線市町村の役場などで縦覧、10月2日の阿智村清内路から順に飯伊10カ所を含む県内12会場で説明会を開く。

 環境影響評価法に基づき、東京―名古屋間の286キロの沿線7都府県別に作成。詳細なルートと中間駅の具体的位置、環境アセスメントの結果案などを記載した。

 焦点だった県内駅の位置は、県や飯田市などが回避を求めていたJR元善光寺駅周辺800メートル四方に広がる恒川遺跡群を南側に回避し、商業店舗や住宅が集積する上郷飯沼に計画した。

 中間駅の延長は1キロメートル、幅は最大50メートルで面積は約3・5ヘクタール。座光寺と上郷地区の境界を流れる土曽川を駅でまたぎ、東側の一部は座光寺地区に掛かる。パチンコ店の付近で国道153号線と交差する。駅の中心は飯沼北条で、品川のターミナル駅からの距離は約180キロ。

 県内のルートは48・5キロ。地上部は中間駅を含む天竜川周辺と、大鹿村の小渋川(橋梁部は200メートル)、喬木・豊丘村境界の壬生沢川、飯田市大休・切石の松川の渡河部(同100メートル)の計4・4キロ。残りは山岳トンネルや段丘下部などのトンネル区間となる。

 南アルプストンネルの総延長は約25キロ。県内経路の東端は3000メートル級の稜線の中で比較的標高が低い小河内岳の南側。大鹿村の小渋川周辺の集落を回避し、同河川を地上で渡河する。

 天竜川右岸の河岸段丘までは山地部をトンネル構造とし、阿島橋の北側に長さ500メートルの橋梁を設けて天竜川を渡る。河岸段丘の地形を活かし、中間駅のすぐ西側、田園神社付近で飯田線直下の段丘下部に入る。

 上郷黒田、今宮町、丸山町などの直下を通り、中央アルプス南縁の風越山付近の水源域や猿庫の泉を南に迂回。松川ダム下流の風越公園北側、中部電力松川第4発電所北を地上部で松川を渡る。

 座光寺の中部電力飯田変電所南側に約3ヘクタールの保守基地、豊丘村伴野と大鹿村大河原に同面積の変電施設を設置する。

 地上と結ぶ非常口は大鹿村大河原、豊丘村神稲、同市座光寺、同上郷黒田、同今宮町、阿智村清内路など計11カ所設ける。

 中間駅とJR元善光寺駅の距離は約1キロ。在来線との結節性を確保するため、飯田線への新駅設置や路線付け替えなどが今後の課題として浮上するが、同社の澤田尚夫環境保全統括部担当部長は「地元から要請があれば請願駅の位置づけで、設置の可否について判断することになるが、現状は新駅の設置などについて考えていない」とした。

  

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