泰阜村、ジビエ加工施設が竣工 市町村営は県内初

南信州経済

[ 2017年 6月 9日 金曜日 15時06分 ]

泰阜村田本に完成したジビエ加工施設の竣工式典

 泰阜村は、昨秋から着工していた左京百年公園近くのジビエ加工施設が完成し、9日に現地で竣工式典を開いた。村が同村猟友会(森下操会長)に運営委託し、1日当たり最大5~6頭の解体処理能力。将来的には年間シカ200頭、イノシシ50頭の解体を目指し、質の良い肉処理加工で県内外へ販売展開する方針だ。

 同村田本の旧製材所を取り壊して建設した。木造平屋建ての延べ床面積約65平方メートル。搬入した個体を解体し剥皮・洗浄・内臓摘出する「解体室」や個体を食肉用に加工する「加工室」、適正温度で管理し熟成させる冷蔵室や冷蔵庫が完備される。

 県林務部鳥獣対策・ジビエ振興室の佐藤繁室長によると、同様のジビエ加工施設の竣工は県内で30カ所目となり、市町村営での建設は初めて。銃弾などの金属片が購入していないかを検査する金属探知機の導入は珍しく「より安全安心な加工品の提供を行うことができる」と話す。

 建設費は約3160万円で、うち1140万円を国の2016年度鳥獣害防止総合対策交付金でまかなった。

 同猟友会によると、東京の飲食店など関東・関西方面に販路を見出し、村内外に広く販売していく。会員が当番制で常駐し、加工品を同施設で直接販売することもできる。施設専任でシカの有害獣の皮を利用した商品開発「けもかわプロジェクト」に携わる井野春香さん(29)は「これまで自家処理していた肉を、安心した商品として販売できることに感謝したい」と話した。

 村は品質の信頼性を高めるため、県と信州ジビエ研究会が行う「信州ジビエ認証制度」にも申請する予定。来賓も含め約70人が出席した式典で松島貞治村長は「まずは村内で捕れたシカの50%の有効活用を目指したい」として販路開拓に注力する考えだ。問い合わせは同加工施設(電話0260・25・2311)へ。

  

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