飯田風越高校国際教養科の2年生37人が17日、阿智村の満蒙開拓平和記念館を訪れ、日本で最も多い8400人が飯田下伊那から送り出された歴史について学んだ。
社会人講師の特別講義を受け、研究リポートをまとめる「課題研究」の一環。同館の事務局長の講義を受け、ボランティアガイドの案内で館内を見学した。
事務局長は移民の送出に反対の立場をとった佐々木忠綱旧大下條村長の考え方、集団自決した開拓団などに触れ、「被害だけでなく、その道筋を追及する取り組みは、二度と同じ過ちを繰り返さないことに通じ、組織や社会は強くなれる。負の歴史に向き合う勇気を持って」と呼び掛けた。
男子生徒の一人(16)は「中学のころから少しずつ勉強してはいたが、細かい部分や背景がすごく具体的に分かった。歴史を繰り返さないためにもしっかりと考え、今後の生活を送りたい」と話した。