【飯田市】「自由画教育を後世に」竜丘小学校で開校150周年記念シンポジウム

学校・教育

[ 2022年 11月 10日 木曜日 15時54分 ]

 飯田市の竜丘小学校開校150周年記念事業実行委員会は5日、同校でシンポジウムを開いた。大正時代、地元の教師木下紫水が同校で展開した「自由画教育」について学び、精神をどう後世につないでいくか考えた。

 150周年記念事業として開催。飯田市美術博物館の手塚俊尚専門研究員と槇村洋介学芸員、竜丘児童自由画保存顕彰委員会の宮嶋聰子幹事長、信州大学大学院教育学研究科の山浦貞一特任教授の4人がパネラー、竜丘小の山崎啓校長、同委員会の下平隆司委員長がコメンテーターとして参加した。

 手塚さんは同校で今年開いた「児童自由画教室」で講師として指導。「どの作品も色鮮やかで、皆自分を表現していた」と評価した。「子どもに寄り添い、個々の良さを褒める指導は紫水の教育と変わらない」と指摘し、「図画の授業が自己肯定感を一番育みやすい。来年以降も教室を続けたら」と提案した。

 宮嶋さんは「学校が公民館的な役目を果たし、寺や教会での日曜学校には誰でも行けて、宗教もお互い尊重し合っていた」と旧竜丘村の風土を紹介。槇村さんは大正時代の子どもが描いた自由画に触れ「心に響く純粋で伸びやかな創造がある」と指摘し、「村全体で支えた『自由の丘』の熱い思いに感銘する」と述べた。

 山浦さんは記念事業で制作された「木下紫水物語」を道徳の教材として活用することを提案。「学び続けることが大事な時代に、学校の内と外をつなぐ『縁側』が重要」と指摘し、「竜丘は以前から住民が縁側を担っている。その強みを生かしてほしい」と期待した。

 下平さんは「将来の教育に生かすため、保存されている大正期の自由画を市の文化財に登録してほしい」と要望。山崎校長は「竜丘でほめて伸ばすことの大切さを学んだ。今も根付く自由画教育の理念を次世代につなげたい」と話した。

◎写真説明:自由画教育の精神をどうつないでいくか討論した

  

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