飯田市南信濃の和田小学校の3、4年生8人が16日、地域で収穫して製茶した茶葉の袋詰めを行った。24日に訪問する東京都品川区の品川法人会館で児童らが販売する予定で、「東京の人にもおいしく飲んでほしい」と願いを込めながら作業に励んだ。
地域の特産の1つである茶を通じて地域への愛着と理解を深めるとともに、学校をPRしようと、同校では茶畑を借りて収穫体験や製茶した茶葉の販売を毎年行っている。
本年度はリニア中央新幹線の開通を見据えてオンライン交流を重ねている品川学園(義務教育学校)を3、4年生が訪れることから、東京での販売を計画。当初出店を予定していた品川区のしながわ宿場まつりは新型コロナウイルス感染症の影響で中止になったものの、品川法人会館に場所を移し、同学園の児童たちとともに茶葉を販売する。
この日の作業には地元住民でつくる「わだっ子応援隊」のメンバー15人も協力。ろうとや計量器を使って1袋に50グラムずつ入れていき、計250袋を用意した。当日は午前10時45分から正午まで1袋300円で販売する。
3年の男子児童の一人(8)は「初めての品川学園の人たちとの交流は緊張するけど、おいしくお茶を飲んでほしい」と期待。河西多恵子校長は「お茶を通じて遠山郷を知り関心を持ってもらいたい。移住を促進し、持続可能な学校の実現につながれば」と話していた。
5月に地域住民と協力して摘み、地区内のJAの工場で製茶した茶葉は計42キロ。残りは10月の天龍峡マルシェや11月の南信濃芸術祭などで販売する。
◎写真説明:茶葉を詰める児童