飯田市伊賀良小学校の創立150周年を記念した植樹が22日、行われた。歴代PTAでつくる創立150周年記念事業実行委員会や現PTA、伊賀良まちづくり協議会、新旧児童会の正副長、学校教員らが参加し、校門近くに「はがきの木」タラヨウを植えた。また、記念品として学校に贈呈した現校舎完成時の思いを書いた書4点も披露された。
タラヨウは、モチノキ科の常緑広葉樹で別名「はがきの木」と呼ばれる。15~20センチほどと大きくて肉厚の葉は表面に光沢がある。裏面も滑らかで、とがったもので字や絵を描くと茶色っぽく浮かび上がり、時間がたって乾燥しても字や絵をそのまま読み取れる。
熊谷篤実行委員長は、手紙の歌の歌詞になぞらえて「子どもたちに自分の未来に向けて心の手紙を書いてもらえたら」と願い、高坂徹校長は「子どもたちの思い出に残る木になる。大切にしていきたい」と喜んだ。
2022年度の児童会長(12)は「150周年の時の児童会長として行事に参加できてうれしい」と話し、同副会長(同)は「木が大きくなった時には、また小学校へ来て葉の裏に文字を書いてみたい」と語った。
披露された記念品は、現在の校舎が完成した1981(昭和56)年度に当時の西川一男校長が残した書で、学校改築に併せて敷地内に設けた「子どもの森」(通称・笠松山)、「伊賀良湖」、「四季の庭」「三六災記念の石庭」の4つについて書き残したもの。実行委員会が記念事業の一環で額装をして贈呈した。
額装は、京都府伝統産業優秀技能者に認定される表具師の村上秀紀氏が手掛けた。しみや日焼けなどで汚れていた紙が洗浄され、新品同様によみがえった。春休み中に昇降口に飾り付ける予定だ。
◎写真説明:「はがきの木」を植樹