【飯田市・下伊那】緊急事態宣言解除で体験型教育旅行の受け入れが本格化

学校・教育

[ 2021年 10月 12日 火曜日 15時45分 ]

 新型コロナウイルスによる全国の緊急事態宣言が9月末で解除されたのに伴い、飯田下伊那地域でも修学旅行など体験型教育旅行の受け入れが本格化している。地域連携DMO南信州観光公社(飯田市)によると、12月までの3カ月間だけで小中高の90校が訪れる予定。新型コロナを警戒して、修学旅行の行き先を遠方から学校の近くや県内に変更する動きも広がり、受け入れ数は例年を上回る見通し。

 公社によると、90校のうち半数が県内の小中学校と高校。修学旅行先の変更が6割となっている。年間でみると、今年の受け入れは120校に近くになり、生徒数は1万3000人前後に及ぶ。昼神温泉(阿智村)や市内の旅館などを利用するケースが増えている。

 コロナ前だと100校程度で、国内が60校、海外が40校。

 従来型の体験ではなく、公社が提案する「本物を知ってもらう仕組み」が奏功してるようだ。自然や体験メニューの材料が豊富で、積極的な売り込みもあってコロナ禍であっても注目を集める。公社の高橋充社長は「旅行会社の間でも『困った時の南信州』と定着しつつある」と語る。

 SDGs(持続可能な開発目標)の視点を取り入れたプログラムも人気で、体験を通して学び、課題を共有し、提案につなげるなど探究の場になっている。

 7月は筑波大学付属坂戸高校(埼玉県坂戸市)の2年生62人が滞在した。SDGsを切り口に、市の産業施策や地域課題を聞いたり、循環型農業や多文化共生社会の実現に向けた取り組みなどについて学んだりしたほか、満蒙開拓平和記念館(阿智村)を見学。伝統工芸の水引にも触れた。

 高橋社長は「コロナ禍の特殊な状況。単純に数が増えたからといって喜べない」と現状を冷静に受け止め、一過性にとどまらないためにも「安全性、確実性、教育効率の観点を重視しながら今後も要望に応えていく」と話した。

◎写真説明:教育旅行で体験する生徒

  

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