高森町山吹の高森北小学校の6年生24人は、本年度の総合学習で学びを深めてきた山吹地区の歴史や文化、自然などの魅力を「たくさんの人に伝えよう」と、29日午後1時から町福祉センターで開く「山吹ショー」で演劇を行う。縄文時代から現代まで、変化する地域の様子を表現しながら、守り続けられてきた「山吹の宝」を伝える。
総合学習では、地域内を巡り、地域住民や役場職員などから話を聞いたり、資料を調べたりしながら、地域の自然や産業、福祉、歴史、文化、将来像などを学んできた。また「伝える」ことを学習の重点に置き、学んだ地域の魅力をどうやって多くの人に伝えるかを考える中で、児童らは劇に挑戦することを決めた。
特に伝えたいと感じた特徴的な魅力を、縄文時代、奈良時代、江戸末期、大正時代、昭和・平成時代、現在・未来と、6つの時代でピックアップ。時代ごとのグループに分かれてそれぞれ台本をつくり、背景や衣装など舞台のイメージを膨らませるなど準備を進めてきた。
19、20日は地域からボランティアを募り、舞台背景の着色や衣装づくり、大道具・小道具の製作などを実施した。段ボールで作った舞台背景は、高さ1・5メートル、幅3メートル。時代ごと、児童の下絵をもとに住民らが協力して色付けを行い完成を目指した。
作業に参加した同地区在住の69歳の女性は、学校支援ボランティアとして本の読み聞かせを行うなど、普段から子どもらと接する機会が多いといい、「頑張っている子どもたちを少しでも応援できれば」と、色を塗る筆に力を込めた。
6年生の男子児童の一人(12)は「地域の皆さんに手伝ってもらい作業がどんどん進んでうれしい」と感謝し、「発表では、学んできた地域の魅力をしっかりと伝えられるよう、気持ちを込めて頑張りたい」と話した。
山吹ショーには4~6年生が参加。4年生は合唱とほたる学習の発表、5年生は米作り学習の発表を行う。
◎写真説明:時代に合った衣装作りも