下條村の下條小学校は21日、村内で働く人たちから仕事の楽しさなどを学ぶ「ふるさと塾」を開いた。さまざまな仕事に就く8人を講師に迎え、4~6年生の児童約110人が、興味を抱く仕事を選んで受講。身近な「先輩の声」に耳を傾け、将来の夢を膨らませた。
村役場をはじめ、警察、農業、ものづくり、介護、旅館と、村内のさまざまな分野で活躍する人らが講義。自身の経験を振り返りながら、携わる仕事の楽しさや、村で働く思いなどを伝えた。
養護盲老人ホーム「光の園」で相談員を務める福島真由美さん(42)は、「目の見えない世界」をテーマにした。目隠しした児童を介助しながら校内を歩く体験も行い、目の見えない人のため、どんな手助けができるか、どんな気持ちが必要かなどを一緒に考えた。
6年の女子児童らは、「目が見えない状態で歩くのはとても怖かった。見えない人を案内する難しさも知ることができた」、「今まで知らなかった仕事の楽しさや大変さを知ることができて良かった」と話した。
福島さんは「こうした機会に、子どもたちと施設との距離が近くなり、村内にこんな施設がある、こんな仕事があるということを意識してもらえたらうれしい」と期待した。
◎写真説明:点字も学んだ福島さんの講義