飯田市千代の「よこね田んぼ」で10日、地区内の園児約30人と小中学生約100人が田植えに挑戦した。
千代保育園と千栄保育園の園児は田植えと泥んこ運動会を楽しみ、千代小と千栄小の全校児童、竜東中1年生は午後から合同で体験をした。
小中3校の田植えは「千代小みどりの少年団」副団長の小嶋琉雅君(10)=同小5年=を先頭に、よこね田んぼ保全委員会(関口俊博委員長)にあいさつ。混成8班に分かれて大小4枚の田んぼに2班ずつ入った。
経験豊富な竜東中生が手際よく苗を植え、同じ班の小学生にコツを教える場面も見られた。
千代小5年生の女子児童(同)は「友達と協力して苗を植えられた。田んぼはどろどろしていて楽しかった」と笑顔を見せた。
田植え体験はよこね田んぼ保全委員会が各園と各小中学校と協力し「地域の宝として後世に引き継いでほしい」と毎年開く。今年は千代と龍江駐在所の署員が応援に駆けつけた。
同委員会事務局の壬生健太さんは「子どもたちの体験が千代の風景を保全することにつながっている。実体験を通して地域への思いを持ってくれたら」と期待を語った。
よこね田んぼは1999年に農林水産大臣が「日本の棚田百選」に認定。約3ヘクタール、110枚の棚田が広がり、写真撮影に訪れる人の姿も見られる。
小中学生は9月にも3校合同で稲刈りの体験を予定している。
◎写真説明:田植えを体験する小中学生