飯田市の竜丘小学校で7月29日、6年生46人によるはにわ作りがあった。「竜丘古墳の会」の4人に教わりながら、塚原二子塚古墳から出土している円筒はにわを完成させた。
南信随一の古墳の集積地だった竜丘地区の歴史と文化に理解を深めてもらいたいと続けている企画で、今年で12年目になる。
授業の冒頭、同会の木下和彦会長(78)がはにわについて説明。塚原二子塚古墳の上には神聖な領域を示す境界線として、高さ70~80センチの円筒はにわが約150個ほど並んでいたという。
児童たちは、福岡計介さん(66)から手順を教わり、はにわ作りを開始。瓦用の粘土を木枠にはめ込んで板状にし、直径約10センチのビニール製パイプに巻いて筒状にした。その後に帯を2つ周囲に巻き付け、透孔(すかしこう)を開けた。
児童たちはひびができないよう隙間を埋め、透孔を星型にするなどアレンジ。高さ約20センチのはにわを完成させた。男子児童の一人(11)は「粘土が軟らかくゆがんでしまうのが難しかったけど、完成できて良かった」と話した。
はにわは6月の古墳祭りに合わせて作成していたが、今年は祭りが中止になったため、9月ごろの野焼きを予定している。
◎写真説明:竜丘古墳の会メンバーに教わりながら円筒はにわを作る竜丘小の6年生