飯田女子高校(有馬乃校長)は3日、第59回卒業証書授与式を飯田市上郷飯沼の同校講堂で開いた。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、通常より1時間半ほど短縮し、卒業生204人と教職員のみが出席した。
教職員に見守られながら、卒業生が入場して開会。礼拝に続いて、代表生徒が卒業証書を受け取り、記念品を贈呈した。
有馬校長は、開校以来初めて卒業生と職員のみの式になったことに触れ「例年のように保護者や来賓の皆さんを迎えることができなかったが、ある意味特別な日を過ごしている。将来集まった時、こんなことがあったと会話が弾むのでは」と語った。
またIT技術などが加速度的に進化する現代に対応するため、新しい知識や技能を身に付け、変化に適応することの大切さを指摘。
行動、挑戦、ポジティブの3つをポイントに挙げ「本校の卒業生として、笑顔を忘れず人生を楽しんで」と激励した。
卒業生を代表して答辞を述べた生徒は「別れを前にして自宅研修中の誰もいない教室を見渡すと、学校での日々がかけがえのないものだったと感じる」とし、学校生活を振り返った。
「たくさんの愛に恵まれ、支えられ、歩んでこれた。社会に出て逃げ出したい時もあると思うが、学校での出会いや経験、学んだことを、自分の道を照らす光として強く生きることを誓う」と話していた。
最後に、在校生の歌う「蛍の光」の録音と、教職員の拍手に送られながら、卒業生は会場を後にした。
◎写真説明:卒業証書を授与