県教育長が学校訪問 飯田下伊那から始まる 校長懇談初の試み

学校・教育

[ 2017年 5月 10日 水曜日 16時22分 ]

小規模校の児童たちと触れ合う原山教育長(天龍小で)

 県教育の望ましい姿について共通の理解を深めることを目的に、県教委トップの原山隆一教育長は9日、学校訪問を飯田下伊那地域から始めた。2018年度からの次期県教育振興基本計画の策定に向け、現場視察や校長との懇談を通じて特徴的な取り組みや課題を把握する狙いがあり、10月下旬までの約半年間で県内全ての公立小中学校長と懇談する予定だ。

 初日は阿南町の大下条小と売木中、天龍小の3校に訪れ、3町村の10小中学校の各校長と懇談。懇談会は非公開で、天龍小での校内見学と懇談冒頭までを公開した。

 天龍小に到着した原山教育長は、3~6年児童で構成するスポーツクラブのバスケットボール風景と、チャレンジクラブで児童たちが作ったお化け屋敷を体験。その後、同小の熊谷三枝校長、同中の酒井健次校長、同村の竹田順次教育長と懇談した。県教委や出席者によると、中山間地の小規模校における今後の教育課題などについて意見交換した。

 本年度新入生が1人となった天龍小は1・2年生の複式学級を初めて編成しており、村費で教員2人を雇用し、音楽教師は小中兼務の体制で学校運営を進める。

 懇談後の取材に対し、原山教育長は「話を聞く中で、1年生が先輩から教わる学びの可能性が広がっている様子」と指摘。「課題もあるが、ネガティブだけでなく、複式もプラスにしていけるような仕組み作りににチャレンジしたい」と強調した。

 今回の取り組みに関し「実際の現場で話を聞くのでは内容のリアルさが違う。非常に意義ある場になった。ITC活用や地域の中で成長していく体験など、中山間地ならではの可能性も感じ、現場と心を一つにして新しい学びのあり方を検討したい」と述べた。

 熊谷校長は「実際の現場を直接知ってもらう機会になり、複式学級も含め、小規模校の課題を話せて良かった」と話した。

 今回の学校訪問と校長懇談は原山教育長の発案で始まった。県教委によると、教育長自らが県内全ての公立小中学校に訪問する取り組みは初めてという。

 昨年度、教員の不祥事が相次いだことを受け、改善策を現場から見出すことも目的の一つと考えられ、原山教育長は「意見交換を通じて県教育への信頼回復に努め、一丸となって信州教育を築き上げていきたい」と述べた。

  

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