阿南町富草小学校の6年生6人は27日、下條村睦沢の国道151号粒良脇トンネルの掘削工事現場を見学した。めったに入る機会のない建設中のトンネル内で、掘削機など巨大な重機を使って行われる工事を目の当たりにし、建設業への興味、関心を高めた。
工事の現場を見て、働く人たちに触れてもらうことで、建設業の意義や役割、仕事の魅力などを子どもたちに知ってもらおうと、県飯田建設事務所が企画。周辺町村に呼び掛け、希望に応じて実施している。
同トンネルの延長は547メートル、車道幅員は6・5メートル。自由断面掘削機などを使った機械掘削工で、ことし3月末に飯田側坑口から着手し、これまでに約334メートル掘り進んでいる。供用開始は2022年度中を見込む。
トンネル内の見学を終えた児童らは、施工業者の社員らに対し、「仕事をする上で特に気をつけていることは」「トンネルを掘る時に一番難しいことは」など次々に質問。「安全第一で、事故を起こさないよう常に気をつけている」などの答えを、真剣な表情で聞いていた。
社員からの「将来トンネルを掘る仕事をやってみたい人」の質問には3人が手を挙げるなど、仕事の魅力を実感した様子の児童たち。そのうちの1人の男子児童(11)は「工事中のトンネルの中に入るのは初めて。工事の大変さや、すごさを知ることができて良かった」と話していた。
◎写真説明:工事中のトンネル内を見学する下條小児童