「高森町のすごい人に学ぼう」をテーマに総合学習をしている高森南小学校の5年1組が2日、町内在住の芸能表現師、久高(くだか)徹也さん(42)を講師に迎えた校外学習を山吹の町民研修センター「森の家」で行った。
子どもたちが抽出し、調べた「すごい人」と実際に会い、話を聞こうと企画。講話と和太鼓を聴いてから「太鼓のどんなところが楽しいか」などと質問を重ね、自分たちも演奏を体験した。
久高さんは旧蘭ミュージアムの学芸員として町に採用され、和太鼓のプロとして一本立ちするまでを回顧。学芸員の仕事以上に夢中になれる和太鼓と出会った自分を例に「答えは一つじゃない」と話した。
和太鼓の実演では、2013年に初優勝した「岡谷太鼓まつり 世界和太鼓一人打ちコンテスト」で演奏した「天籟魂振(てんらいたまふり)」を披露。足を大きく開いて構えると「どんな困難に遭遇しても全てをあるがままに受け止め、全身全霊で臨めば必ず道は開ける」という思いを込めた独創的なリズムを奏でた。
演奏体験で子どもたちは、指導を一切受けていない状態で三三七拍子を演奏。バチを左右交互に振った子どもたちに久高さんは、簡単なアレンジの例を示し「勇気を出し、人と違うことにチャレンジして」と語り掛けた。
児童らは「太鼓の素晴らしさが分かった」、「太鼓だけでなく、人間としてすごい人だと思った」と話していた。
今後の学習では組子細工の塩澤正信さん、チョークアートの吉沢さやかさんらを講師に迎える予定。
◎写真説明:小学生に和太鼓の演奏を披露する久高さん