三遠南信道路建設促進南信地域とリニア中央新幹線建設促進飯伊地区の両期成同盟会の定期総会が3日、飯田市内で開かれた。飯田下伊那地域の市町村や議会、産業経済界、市民団体など構成団体の役員を中心に約90人が出席。県内でも昨年11月1日に南アルプストンネル(長野工区)で起工したリニアの早期開通と、三遠南信道の早期整備を目指す統一決議を採択した。
決議文では、両交通の整備による効果を発揮するためにも、産業振興などの戦略的地域づくりを積極的に進め、地域経済の活性化や交流人口の拡大を図る必要性を指摘。建設工事で懸念される生活・自然環境への影響を回避・低減するための取り組みも重視した上で「高速性と利便性の高い交通体系の整備を願う住民の期待に応えるため、早期の整備・開通を目指す」とした。
両会長を務める飯田市の牧野光朗市長は冒頭あいさつで「2大事業」の進ちょく状況を伝え「当地の将来ビジョンに掲げた『小さな世界都市』『多機能高付加価値都市圏』の実現に向け、構成団体が役割を果たし、戦略的地域づくりを進めることが大事。地域一丸でまい進していくことを誓う」と話した。
承認された新年度事業計画のうち、リニア関連では、JR東海に対し、自然・生活環境への影響低減に向けた取り組みのさらなる充実を要望。リニアを見据えたまちづくり講演会なども予定する。一方、三遠南信道関連では、東三河と遠州を含む3圏域の連携による要望活動の展開などを盛った。