飯田市は1日、市内上郷飯沼・座光寺に県内駅ができるリニア中央新幹線の整備事業に伴う代替地登録制度について、用地提供を求める地権者向けの閲覧を市内3会場で始めた。市リニア用地課によると、初日午前(8時半~正午)は駅予定地に近いリニア関連事業現地事務所(上郷飯沼北条)と座光寺自治振興センター(座光寺)で各2件、市役所本庁(大久保町)で1件の計5件の閲覧があった。
1日現在の市内の登録代替地は343件。各会場では担当職員らが、登録物件の位置関係が分かる市内全域と上郷・座光寺地区の航空写真を示したり、希望者らの意向を把握したりしながら、具体的な登録情報を案内した。
市内のリニア関連事業に掛かる土地は約580件(対象者の重複含む)で、市は昨年11月以降、市分にあたるリニア駅周辺整備区域などで物件調査を始め、評価算定を進めている。土地に関しては地権者組合を中心に標準単価を協議していく段階で、それらが決定しだい、正式な個別交渉に入っていく。
「具体的な補償額が定まらないと、移転希望の判断はできない」との関係者や、市が整備する代替地(上郷飯沼の丹保・北条、座光寺の共和と唐沢・宮の前)の造成計画の詳細決定を待つ地権者も多い。代替地の申し込み時期は、市の整備計画の策定に合わせて2019年4月以降を予定し、申し込み方法などは未定となっている。
同課は「市が整備する代替地は20年4月以降に移転可能となるよう基盤整備を進めたい。登録代替地で造成などが必要がない場合は、それよりも早いケースも考えられる」としている。
登録代替地の閲覧時間は平日(祝日・年末年始を除く)の午前8時半~午後5時15分。現地事務所に限り、第2・第4土曜日の午前8時半~正午も受け付ける。
問い合わせは市リニア用地課(電話0265・22・4511)へ。