飯田市座光寺公民館は21日、麻績の里舞台桜や石塚桜などを紹介する「子ども桜ガイド」の学習会と体験会を開いた。地元の座光寺小学生ら7人が、地域の桜や案内の仕方を学び、ガイドを体験した。
子ども桜ガイドは、児童らに地区の歴史や文化、財産などへの理解を深めてもらうとともに、多くの人と接することでコミュニケーション能力を磨きながら、人をもてなす心を醸成しようと実施。
春に開催する「麻績の里桜まつり」などに、観光客らを相手にガイドを行ってきたが、昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止に。今年も桜まつりの中止が決まっているが、活動を継続させていこうとガイドの学習・体験会を行うことにした。
この日は、伊那谷自然友の会の小林正明さんが地域の桜の特徴について解説。座光寺には野生の桜が3種類あり、舞台桜と石塚桜はエドヒガンが突然変異してシダレザクラになったこと、舞台桜は花びらが5~10枚できる珍しい品種であることを語った。
参加者に梅の花を配って、めしべやおしべなど花の部位や構造についても説明した。
続いて同館の塩澤哲夫館長や育成部員がガイドの心得を指導し、おもてなしの気持ちを大切にして分かりやすく、はっきりと声をかけるよう呼び掛けた。
子どもたちが、案内に使用するカードを順番に読み上げて内容を確認し、ガイド経験の長い中学生の手本を見た後、育成部員らを相手にガイドを体験した。
ガイド用の法被を着て説明。案内では、今月開通する座光寺のスマートインターチェンジの話題も盛り込んだ。
子どもたちは身振り手振りを交えて、桜をはじめ国史跡の恒川官衙(ごんがかんが)遺跡など周辺の史跡を紹介し「ぜひ見に行ってみてください」と語りかけていた。
塩澤館長は「昨年、桜まつりが中止されガイドができなかったので間があき、参加してくれるか心配だったが、来てくれる子どもたちがいてうれしかった。来年にも活動をつなげていってくれたら」と話していた。
◎写真説明:ガイドを体験する子どもたち(座光寺公民館で)