飯田市扇町の飯田市立動物園入り口に植わる「飯田城の紅梅」のつぼみが大きく膨らみ、一輪二輪と咲き始めた。濃いピンク色の花とつぼみが、来園者や地域住民らの目を引いている。
飯田市観光協会によると、飯田城の紅梅は1953(昭和28)年の同園開設の際、江戸町旧飯田藩士邸から移植。藩士原氏が城主から拝領したものと伝えられる。樹高6メートル50センチ、目通り41センチ、樹齢は約260年。
6メートルを超える巨木に色鮮やかな花が咲き誇る姿は存在感があり、桜に先駆けて飯田市の中心市街地に春を告げる木として市民に親しまれている。
例年は3月中旬の開花で、今年は2週間ほど早い。2月29日に同園を訪れた年配の男性は紅梅を見つめ、「今後も暖かい日が続くようなので一気に開花が進むのでは。本当に色がきれいな梅なので、見頃になるのが楽しみ」と話した。
◎写真説明:つぼみが膨らむ動物園前の紅梅