大みそかを前に、喬木村伊久間の法運寺で26日、二年参りに訪れる人たちをろうそくの明かりで迎える灯明飾りの準備があった。31日は境内や墓地に並べて午後10時に点火する予定で、来年元日の午前2時頃まで楽しめる。
ペットボトルや竹をろうそく台にするもので、この日は総代、世話人、檀家ら35人が集まって計1862個を手作りした。
ペットボトルと竹の2種類あり、上部を切りそろえた空のペットボトルと、斜めに切った長さ30~50センチの竹を用意。竹筒にはろうそくを固定する針金を付け、ペットボトルには砂利を入れた。赤などのビニールテープを巻いたペットボトルもあり、参拝客の足元を明るく照らし出す。
完成した灯明は参道や境内など寺一帯に1メートル間隔で並べるほか、500個のペットボトルを使って「卍」の文字を表現する。寺の周囲には街灯がほとんどないため境内は真っ暗になり、一帯に散りばめばれた灯明が幻想的な光を放つ。
灯明づくりは、広沢天外住職(84)が1996年に始めて以降、檀家らの協力で毎年続けている。横前豊総代長(72)は「新型コロナが終息する新しい年を迎えられたら」と願った。
天竜川対岸の飯田市や高森町からは山腹にある寺が燃えているようにも見え、大みそかの風物詩となっている。
◎写真説明:灯明を手作りする関係者