松川町の大石農園が、「プラムの重さ世界一」のギネス世界記録(323・77グラム)の更新に挑戦している。1日にギネスガイドラインに沿って収穫したプラムを計測したところ、417・87グラムと確認。先月に新潟市の農園が申請した354・37グラムの記録を大きく上回った。
新記録を出したのは大玉の高級品種「貴陽」。同農園では約20年にわたって同品種を栽培しているが、園主の大石和幸さん(60)は「3年前に365グラムのものを収穫したことはあるが、400グラム超えは初めて」と驚いている。
大石さんは20日の収穫作業中、栽培開始当初に植えた木にひと際大きい実がなっているのを発見。新潟市でのギネス更新の報道で記録を意識していたこともあり、南信州まつかわ観光まちづくりセンターに報告し、申請に向けて準備を進めてきた。
1日はJAや町職員が立ち会って重さや直径、円周などを測定し、写真に収めた。改めて記録を確認した大石さんは「感動した」と笑顔。「棚栽培で適切な摘果を行ったことが大きく育った要因ではないか」と話した。
栽培の難しさもあってか、町内で貴陽を扱う農家は減少傾向にあるという。大石さんは「町のPRにもなる。他の農家にも挑戦してもらいたい」と話し、「今後も記録更新を目指してさらに大きいプラムを育てたい」と意気込んでいた。
今回計測した記録は、写真や動画などの資料を添えて同まちづくりセンターが申請する。審査は3カ月ほどかかり、正式認定は11月頃となる見通しだ。
◎写真説明:417・87グラムを計測した大石農園のプラム