県飯田建設事務所と豊丘村、豊丘村観光協会(会長・下平喜隆村長)の3者は14日、災害発生時の現場調査用にEバイクを提供する協定を締結した。「とよおか旅時間」にあるEバイクを活用し、道路が寸断された場所などの迅速な調査につなげる。
Eバイクは、電動アシスト付きのスポーツ用自転車。サイクルステーションの「とよおか旅時間」には、村所有・村観光協会管理のEバイクが10台あり、いずれもマウンテンバイク用のオフロードタイヤを装着している。1度の充電で100キロの走行が可能(省エネモードでは140キロ)で、リヤカーなどのけん引もできる。
建設事務所は災害時に現地調査を行うが、道路が寸断されるなどして車両通行が不可能になった場合の移動手段は徒歩だった。Eバイクは車が通れない道も走行でき、迅速な被害の把握や調査範囲の拡大などの効果が期待できる。県内では、上伊那郡辰野町で実際の災害調査に活用した事例もあるという。
3者は天竜川周遊などのサイクルツーリズム推進で協力しており、災害時にも自転車を活用しようと今回の協定に至った。下平村長は「観光周遊はもちろんのこと、災害時にも自転車を活用してもらえたら」と語った。
太田茂登飯田建設事務所長は「この地域は高低差があり、電動アシストは欠かせない。Eバイクの機動力を生かした災害調査が実現できる」と期待した。
◎写真説明:災害調査にEバイク活用へ