飯田市川路の天龍峡温泉観光協会は19日、天龍峡第二公園でライトアップイベント「天龍峡ナイトミュージアム2023」の地元住民、マスコミ限定のプレオープンを開いた。23日から来年1月22日までの1カ月間、国の名勝である天龍峡を博物館に見立て、ライトアップの演出を通して自然や文化を紹介する。
冬にも観光客を呼び込もうと始め、今回で3年目。今年はクラウドファンディングなどで資金を調達した。夜市やワークショップなども同時開催し、地域一体となって「夜の天龍峡」の魅力を発信する。
十勝の一つ龍角峯や遊歩道にプロジェクターを10台設置し、動きのある映像を演出。公園内を50台の照明器具で幻想的にライトアップする。
龍角峯ではプロジェクターを3台に増やし、より広い画角の映像で龍が天に昇る姿を映し出している。メイン広場では4台のプロジェクターを連動させ、木々や地面に絶え間なく光が降り注ぐ。遊歩道には十勝をモチーフにした行燈(あんどん)が並んでいる。
プレオープンには飯田下伊那地域の住民ら約100人が来場。「きれい」と声を上げながら光の演出にカメラを向けていた。同市駄科から家族6人で訪れた来場者の一人(16)は「初めて来たが想像以上の迫力。先端技術のライトアップと自然とのコラボで幻想的な雰囲気だった」と魅了された様子だった。
同協会の牧内健会長(67)は「クラウドファンディングなどの支援への恩返しの気持ちを込めて開催する。期待を裏切らない出来栄えなのでぜひ足を運んでほしい」と呼び掛けている。
今回から入場にはチケットの購入が必要となる。スマホで購入するデジタルチケットと、天龍峡観光案内所や当日の会場で販売する紙チケットがある。デジタル入場券は公式ホームページで販売しており、中学生以上400円、小学生以下は無料。
点灯時間は月、火、水、木曜日が午後7~9時、金曜日が同7~9時半、土日祝日が同6~9時半。期間中休業日がある。問い合わせは天龍峡観光協会(電話0265・27・2946)へ。
◎写真説明:龍角峯では龍が天に昇る姿を映し出す