【飯田市】「飯田弁の素晴らしさを知ってほしい」風越亭半生さんが本紙の連載を書籍化

地域の話題

[ 2023年 3月 3日 金曜日 16時01分 ]

 風越亭(かざこしてい)半生(はんしょう)(本名・井坪幸一)さん(74)=飯田市毛賀=による本紙の連載をまとめた書籍「南信濃方言風土記・飯田弁に見る飯田人の流儀」が2日、南信州新聞社出版局から発刊された。飯田弁の用語や用法、飯田弁を通して見える地域の特色などを紹介している。半生さんは「高度な言語体系を持つ飯田弁の素晴らしさを知ってほしい」と話している。

 2019年9月から「飯田弁に見る飯田人の流儀」のタイトルで連載し、22年7月までの150回分を1冊にまとめた。用語紹介にとどまらず、多彩な否定形表現、アクセントの違いによる意味合いの変化をテーマにした項目もあり、自らの体験や思い出を交えながら取り上げている。

 半生さんは1948年、同市鈴加町生まれ。飯田高校卒業後は都内の大学で漢文や国文学を学び、夜間中学校の日本語学級の教師になった。東京での生活の中で、それまでは田舎臭いと嫌っていた飯田弁の魅力に目覚め、独自に研究を始めた。

 30歳ごろに飯田に戻ってからは、日常生活の中で飯田弁を書きとどめるなど、仕事の傍ら熱心に研究に励んだ。30代から40代にかけて飯田弁の語彙をまとめた書籍「飯田弁標本箱」を合計10冊ほど自費出版した。

 飯田FM放送でラジオパーソナリティーを務めた経験もあり、番組内で飯田弁を取り上げていた。

 長年教育の仕事に携わってきた経験から本書でも「分かりやすさ」を重視し、会話形式で用例を紹介。音調も分かるようにと高低アクセントを表記している。

 飯田弁には「優美で重層な敬語の体系」「微妙な彩りを込めたわん曲な物言い」「西日本と東日本の言語を自在に使いこなしている」「繊細な文末表現」といった特長があるとし、「(本書が)かつての典雅な飯田弁をよみがえらせる手立てとなったら」と願っている。

 A5判で、467ページ。税込み2750円。書店のほか、南信州新聞社の窓口でも販売している。

◎写真説明:新書を紹介する風越亭半生さん

  

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