飯田市知久町の京美堂人形センター(木下茂夫社長)は、飯田お練りまつりに合わせて数えで7年に一度お披露目する金色のひな人形「本金綴錦(ほんきんつづれにしき)・束帯雛(そくたいびな)」を特別展示している。公開期間は「中馬ぬくもり街道ひな祭り」が終了する4月3日まで。
金色ひな人形の公開は36年ほど前から。人形が着ている「綴錦」は、絹糸に純金箔をより合わせた糸を手で織り上げたもので、豪華さと手作りならでは繊細さを併せ持っている。
作者は名古屋市出身の著名な人形作家、阿部肥(ふとし)さん。ひな人形や武者人形、歴史上の人物をモデルにした衣装人形で知られ、徳川美術館所蔵の大名びなの復元も手掛けた。
特別展示コーナーには、木下社長の次女・麦島真理子さんの誕生祝いに制作された市松人形など、ケース入りの阿部作品4点、終戦直後で物資が不足していた1947(昭和22)年の創業当時、竹を使って自社製作した「竹びな」も公開している。
木下社長は「7年に一度の特別展示を多くの方に見ていただけたら」と話している。
◎写真説明:お練りに合わせて特別展示している