飯田市りんご並木の三連蔵(一番蔵)で5日まで、ひな祭りイベント「小さな美術館『えにしの雛飾り』」が開かれている。藤糸アート作家の木下美奈子さんが制作した「遠山藤糸 雛人形」などを会場いっぱいに展示。ワークショップも行っている。
「りんご並木から南信州の伝統文化を発信」を目標の一つに掲げるりんご並木コンシェルジュが主催し、3日から開催。つるしびな、ひな人形関連の作品も展示している。
木下さんは、遠山郷に伝わる逸話「藤姫物語」に登場する山藤の糸に興味を持ち、途絶えた文化を復活させようと、2012年から10年かけて昔ながらの工法を習得。22人でつくる遠山ふじ糸伝承の会とともに魅力を伝えている。
今展に展示したひな人形は、同じ色合いの和紙と水引、藤糸を織り込んだ藤布で制作した。藤布は縦糸に絹、横糸に藤糸を使っている。
訪れた人は「落ち着いた雰囲気で、とてもシック」などと話しながら、会場中央に展示した作品に見入っている。
2階では遠山藤糸と水引を使ってオリジナルストラップを作るワークショップを開いている。参加費は500円。
5日は午前10時から午後3時まで。
◎写真説明:遠山藤糸 雛人形と木下さん(右)