飯田市の中心市街地にある桜の名所「大宮通り桜並木」のソメイヨシノが開花し、地元の保存会が3月31日に開花宣言をした。平年より2日早く、昨年より9日遅い。関係者が集まり、春の訪れを喜んだ。
700メートルの間に並ぶ約150本のうち、2020年から新たに標準木としたソメイヨシノが5、6輪以上咲かせたことから、管理する同保存会が開花を宣言した。
これまで最も開花が早かった年は昨年で3月22日。遅かったのは1984(昭和59)年で4月19日。標準木はこれまで何度か変更しており、2006(平成18)年までは旧飯田測候所が、以降は気象アドバイザーが観測を行っている。同保存会の井上基会長(64)は「10日ころまで楽しんでもらえるのではないか」としている。
保存会では3月24日から桜並木で夜桜ちょうちんの点灯を始めた。3日に予定していた「大宮通り桜まつり」はコロナウイルスの感染状況を踏まえて中止を決めた。井上会長は「春が来た、うれしい限り」と声を弾ませ「並木には数種類の桜が咲く。ライトアップとともに楽しんでくれれば」と話していた。
◎写真説明:開花した桜並木のソメイヨシノ