飯田市千代の日本の棚田百選「よこね田んぼ」で25日、稲刈りイベントがあった。保全委員会や地区の親子連れ、棚田オーナーなど約90人が参加。青空の下、収穫を喜びながら稲刈りやはざ掛けに汗を流した。今年はよこねの米粉と千代の食材を使った菓子のブラウニーを参加者にプレゼントした。
新型コロナウイルスの影響で昨年は住民のみで行ったが、今年は飯田下伊那地域の棚田オーナーも参加。マイ田んぼオーナーの佐藤健・飯田市長夫妻や企業オーナー、飯田市立病院の研修医、下伊那農業高校の生徒らが参加し、同校農業機械班がドローンで様子を空撮した。
オーナーは5月に田植えをした田んぼで稲刈り。子どもたちも参加し、泥だらけになりながらも作業を楽しんだ。はざ掛けも手伝い、たわわに実った稲を笑顔で運んでいた。
イベントでは、かかしコンテストの投票結果も発表。1位にすずめの学校の「七つの子」、2位に松枝ファミリーの「ミニオンとスケボー」、3位に米峰公民館の「コロナにバイバイき~ん!」が選ばれた。
参加者に贈ったオリジナルブラウニーは、飯田市鼎上山の「南信州フルーツブラウニー専門店 belieble」が手掛けた。
収穫した新米は早ければ10月下旬にも販売を始める。10月24日の天龍峡マルシェへの出品も予定している。
27日には千代小5年生も体験。この日で全ての田んぼで稲刈りが完了した。
保全委員会の関口俊博委員長は「今年の出来栄えは平年並み。盆にかけて雨が多くぬかるみができて、稲刈りが大変だった」と振り返り、「菓子を配ったが、今後もよこね米を使ったコラボ商品を作っていけたら。地域交流をより深めながら、保全活動を継続させていきたい」と話した。
◎写真説明:笑顔ではざ掛けをする児童